こんばんは まめこ です。
手がカサカサで楽器が弾きにくいことがあります。
カサカサの手が気になるのだけど、
ハンドクリームを塗ると今度はペタペタして気になる。
そんなことがあります。
今年の冬は手のカサカサが気になる・・・と思っていたら、
今読んでいる「ニューヨークのヴァイオリン職人」(ジョン・マーケゼイ著)に、
こんな文章がありました。
「四重奏団の他の連中は、ぼくをクレイジーだと思っているよ」とジーンは言った。「たぶんその通りだろう。たとえば、演奏の直前に指を汚したくない。なぜなら、そうすると手を洗わないといけなくなり、手を洗うと、弦に置いた指にまるで摩擦がないみたいに感じるからなんだ。フィル・セッツアーを例に挙げると、彼の皮膚は僕と比べると油っぽいから、手を洗わなくてはならない。演奏の前、いつも手を洗っているよ。だがもちろん、ぼくは彼を変だとは思わない。演奏の直前やレコーディングしているときの昼休みには、僕は左手を足の下に入れて食べることもある。汚したくないからだよ・・・」
(エマーソン弦楽四重奏団のヴァイオリニスト、ユージーン・ドラッカーの話の一部より)
10年ぶりに楽器を再開したわたしの手も、歳をとって変化したというだけのことなのですが、
今まで気にならなかった手のカサカサが、この冬はとても気になっていたので、
本を読んでて、ちょっとうれしくなりました。
この「ニューヨークのヴァイオリン職人」という本、
ヴァイオリン製作者のサミュエル・ジグムントーヴィチについて書かれている本です。
ユージーン・ドラッカーに依頼されたヴァイオリンを製作する様子が書かれています。
楽器を通しての、製作家と演奏家のやりとりが興味深いです。